虚構の中のインナーチャイルド 6
お母さんはおそらくずっとメイちゃんの本音を受け止めてこなかったんだろうと感じた。確かにメイちゃんはお母さんに嫌われたくなくて本音を言ってこなかった面もあると思う。けれど、お母さんは子どもが本音を言っても受け止めるのではなく、第1話の冒頭のように、子どもの思いを受け止められず自分の抑え込んだ思いを伝え、「私だってこうしたかった」「自分だってつらかった」と、大人と子どもなのに同じ土俵に立ってしまう。
メイちゃんのお母さんがやりたくてもできなかった思いは、メイちゃんのインナーチャイルドになって引き継がれた。お母さんも子どもに本音を言われたら、それを受け止められず、「自分は本当はこうしたかった」と言ってしまう。それはおそらく、お母さん自身も自分のお母さん(メイちゃんの祖母)から受け止められた経験がないからだろう。その思いは誰かが終わらせない限り受け継がれていく。
メイちゃんのお母さんは、この場面で子どもの頃にメイちゃんがしてほしかったことをする。2話や3話でのお母さんとナギサさんの対話、例えばできるところだけじゃなくできないところもを見てあげてくださいというナギサさんの言葉にはっとした方もいるのではないか。
冒頭の苦しい思い出自体は変わらなくても、お母さんが自分を放っていかず抱きしめて受け止めてくれたことで、辛い記憶が書き換えられたように深く安心する。それがインナーチャイルドが癒やされた瞬間だ。
癒やされたメイちゃんは、苦手な家事をナギサさんに任せて本来のパワフルさで仕事に邁進していく。 そのパワフルさはお母さんにも通じる気がする。 本来のパワフルさを発揮するメイちゃんにナギサさんも惹かれていく。
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