正しさに頼った分だけ正しさに縛られる

他者に認めてもらうため正しさに頼り、自分の感じたそのままを他人に伝えられない。場合によっては自分も正しさに乗っ取られて自分が本当に感じたことを受け止められなくなる。(正しいよね!と言いながら本当は自分は違うことを感じていることがわからない、正しさを利用して自分の言い分を通そうとしていることがわからなくなる。)自分もその正しに守らないといけなくなる。行きすぎると正しさを振りかざし、他人を支配しようとする。

厳密に言うと、感じていないのではなくて、正しさを乗せないと自分の意見が言えないくらい、自分の思いや感じたことに自信がなかったり、見たくないだと思う。

正しさで武装した本当の思いはなんだったか。私の場合は家族から干渉が多く、自分の感じていることをそのまま受け止められることがほとんどなかった。基本的に正しさや、家族の機嫌に左右された。なので私の中で自分の思いより正しさや家族の顔色を伺うことが優先された。子どもの頃の自分を受け止められないかもしれない不安や怒り、押し付けられて嫌だった思いが大人になっても膨れ上がっていたままだった。

自分も正しさで縛り、失敗を恐れ、同じように他人にも正しさを押し付けて批判的な目で見ている傲慢な自分。あんなに自分が嫌だったことを他人に押し付けていたし、何より自分が身動きが取れなくて苦しかった。本当はただ自分の思いを受け止めて欲しいだけだった。

これに気づいても私は正しさにすごくこだわっていて、まず素直な自分の気持ちもわからないし、そこで自分の思いを正直に言うのが怖かった。認められるか不安で、まるで丸裸になった気持ちだった。でも自分がされてあんなに嫌だったことを自分も他人にしていたんだと思うと、子どもの頃の自分の痛みを感じて、自分で正しさにこだわるのはやめようと決めた。

すぐにはやめられるわけではなかったけれど、少しづつ正しさがなくても大丈夫なんだと安心できて、力みが減っていった。

関連記事