はじめてロンドンにきたときの気持ち 2/2

私が子どもの頃、いつも家で何か起こらないか不安で怯えていた。その不安は子どもの頃は家族に向けてだけだったのに、私が成長するとともに不安の対象が大きくなっていった。姉妹や友人や仕事の同僚や仕事の内容といつも不安から行動し、時には私が不安にならないように「あなたのためを思って」と相手をコントロールすることもあった。
その結果、他人と自分の境界線を越えて、他人がすべきことを口を出したくなったり、他人から言われたこと(例;不器用だね)を自分は本当は嫌なのに受け入れたりしていた(他人が自分の境界線を越えることを許している)。この不安がデフォルトの状態からから抜け出せたのは結構後なので、いつかブログに書きたいと思う。
最初のロンドン滞在で感じたことはたくさんあったけれど、このホッとした瞬間は今でも思い出される。
自分が本当は感じているけれど気づいていないことを気づくのに、物理的に日常と距離を取ったり、移動することは有効だと思う。日本でもわかることなのに、私の場合距離や時差を感じてやっと、完全に自分が安全なんだと感じてやっと自分で感じられたことだ。そのくらい私は臆病だ。
ちなみに移動することは大きなエネルギーを生み出すと聞いたことがあり、私もそう思う。
例えば、東京在住の方が東京のイベントに参加するより、北海道在住の方が東京のイベントに参加しようと思うと、行くと決めると移動手段、時間、費用をかける等それぞれエネルギーが必要だ。
そもそも、そのイベントに参加する費用を払う際、参加するぞのエネルギーが生まれる。距離が遠ければ遠いほどやはり参加するぞのエネルギーは大きくなる。そのエネルギーを自分のために、自分で選択して使うことでより大きくなっていく。移動することで自分が安全と安心であると感じたことと、このエネルギーが今回の私の気づきを生んだ一つの理由だと思う。
ロンドンはそういう気づきを得るのに格好の場所だ。ぜひ機会があれば自分のエネルギーを使って、訪れてほしい。