現実が変わったとしても

魔法のように現実が思い通りに変わったら、いいって思いますか？

なんとなく思い出すのが、昔のお友達が、お客さんが寝てる間に施術を終わらせて何が悪かったか聞いて欲しくないというようなことを言っていたこと。確かに治すだけなら、ある意味楽かもしれないし、お客さんも寝ている間に思い通りに現実が変わればそれは楽でしょう。

個人的には私は絶対何がどうだったか聞く。一度現実が変わっても、人生は続くのです。状況が変わっても同じ自分だとまた同じような出来事が起こった時、それに対して感じる思いも同じ自分なら変わらないでしょう。

いつも同じところを怪我するなら、また同じ理由で怪我をする可能性が高い気がします。その理由が自分の癖なら取り除けるかもしれないし、そもそも怪我をする必要がなかったことかもしれない。自分で自分に矢印を向けたり、セッションを受けることはをその癖がどこから来たのか、どう感じているのか気づこうとしていると思います。怪我のように目に見えるものではなくても、その癖だったり理由はその人の持つエネルギーやふとした表情や目に現れるはず。

場合によっては苦しいことから逃れたくて、セッションを受けたのにその苦しいことをやってる方がよっぽど楽だったりすることもあると思います。自分の本当の思いを口にすることって、人によっては恐怖でたまらない。だから、我慢して自分の身を削ってでもそれは口に出せない。

でも、その思いに気づいて、どれだけ自分が自分を苦しめていたか、何が怖かったのか、どんな辛い気持ちを押し殺していたか。それが当たり前じゃないと気づいたら。それは本当にその人にしか抱けない感覚だと思う。

同じ経験をしても、誰もが同じように感じないように、同じ人っていない。そこに私はオリジナリティを感じる。そこではじめてその人の人生の歴史、体験してきたこと、経験に色彩が加わる気がします。それこそ魔法のように。